大家検定試験の位置づけ
既存の「不動産関連資格」は、「不動産業者の専門性を高めるための資格制度」がほとんどです。賃貸経営の実務者であるオーナーが健全な賃貸経営を行うための資格制度はなく、このゾーンのスキルを求める潜在ニーズは高いと思われます。
近年の不動産投資ブームが到来する以前より、元来賃貸経営を始める方は、「相続による2代目大家さん」が殆どでした。いざ借り入れが数千万、時には数億円あるアパート、マンションを相続した時、「不動産賃貸経営に関しては全く知見がないので賃貸経営を断念し売却する」か、もしくは「前向きに勉強し、賃貸経営に取り組む」という方の2つに大きく分かれます。そこで前向きに不動産賃貸経営に取り組むと決断された方がまず勉強される代表的な資格が「宅建」です。しかしこの「宅建」という資格は、あくまで「不動産を売買する為に必要な免許」であり、自身の賃貸経営を満室にし、利益の残る賃貸経営を営むべく知識やノウハウなどは皆無でした。
上記の図のように、賃貸経営を実際に経営する立場からどのようにすることで空室が満室になり、どのようにすることで賃貸経営で利益を残すことができるか、という家主、地主の立場での体系化された知識ノウハウが「不動産実務検定2級」(旧称大家検定)の位置づけとなります。